こんにちは。ニクです。
株主優待をリスクなしで貰えるテクニックは「クロス取引」または「つなぎ売り」と呼ばれています。
ニクの周りにもクロス取引をやっている方がいますが、「旦那に内緒で投資を始めたから損失を出せない」という方や「ポイ活感覚で出来るから好き」という方が多いです。

株主優待とは?
株主優待とは、企業が株主に対して自社商品や自社サービスの割引などが受けられる優待券、ギフトカードなどを保有株数に応じてプレゼントする制度です。
人気のある優待品の一例
クロス取引・つなぎ売りとは?
実際の株式取引を例にして見ていきましょう。
10月が権利確定月のサトウ食品(2923)は、権利付き最終日の10月28日までに100株以上を購入すると下記のような自社商品を貰える権利が確定します。
クロス取引なしの株式取引
10月28日にサトウ食品(2923)100株(約480,000円)を購入し、権利確定後100株(約450,000円)を売却しました。
3万円の損失が出てしまいました。
100株で貰える株主優待は、自社製品の詰め合わせ1,000円相当なので割に合いません。



クロス取引ありの株式取引
10月28日にサトウ食品(2923)を100株(約480,000円)を現物買いします。
同時に100株(約480,000円)を信用売りします。
その後、権利確定後に現物株・信用株のどちらも売却しました。
現物株
10月28日にサトウ食品(2923)100株(約480,000円)の現物買いを行う
信用株
10月28日にサトウ食品(2923)100株(約480,000円)の信用売りを行う



これなら株価変動の影響を受けることなく優待品だけ貰えるね。
クロス取引の手順
権利が確定する翌日「権利落ち日」まで株を保有しておく


権利付き最終日の寄り付き前(前日の15時以降~当日の市場開始前)に、現物買いと信用売りを同じ株数で成行注文する


保有している現物買いと信用売りの株を寄り付き前に成行で決済注文する。
あるいは、権利落ち日に現物買いを品渡(現渡)して信用売りを決済する
あとは株主優待が届くまで待つのみ
クロス取引の注意点
値動きリスク
現物買いと信用売りで値動きリスクは完全排除。心配する必要はありません。
配当金
現物買いの配当金と信用売りの調整金支払いでほぼ相殺できる。
手数料
現物買いと信用売りの売買手数料と、信用売りの貸株料がコストとしてかかります。そのため、「売買手数料+貸株料<優待品の金額」が成り立てばクロス取引成功です。
また、信用売りには制度信用と一般信用があり、制度信用の場合は「逆日歩」というコストがかかるケースがあります。
逆日歩は貸し出す株が不足する場合に発生するため、株主優待が人気な銘柄で起こりやすく優待品の何倍ものコストがかかる場合も。
「逆日歩」は制度信用で発生するコストです。一般信用が使える証券会社で取引することをおすすめします。損しては意味がないですからね。
クロス取引におすすめの証券会社
クロス取引に向くのは一般信用で信用売りができる証券会社。
下記表で一般信用売りが可能な証券会社を比較してみました。
手数料や銘柄数などの諸条件で比較すると、SMBC日興証券一択という結果に。
auカブコム証券は現渡(品渡)手数料が発生するようになってしまい、残念ながらSMBC日興証券に首位の座を譲り渡してしまいました。
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