こんにちは。ニクです。
今日は「南アフリカランド円でスワップ金利のサヤ取り」を解説していきます。
FXはレバレッジが最大25倍。そのイメージが強いのか、ハイリスクハイリターンで怖いといったイメージが定着しているように思えます。今回のスワップ金利のサヤ取りはローリスクミドルリターン。非常に安全で且つ確実に利益が出せます。
ニク
目次
スワップ金利とは?
スワップ金利とは、日を跨いで通貨を保有すると毎日受取ることができる(支払う必要がある)ものです。買いポジションなのか売りポジションかによって下記のように異なります。
通貨を買う:金利を受け取る
通貨を売る:金利を支払う
スワップ金利のサヤ取りとは?
スワップ金利は、FX業者によって異なります。サヤ取りとは、FX業者によって異なるスワップ金利を利用して、2つのFX業者のスワップ金利の差を利益に変えていく方法です。
「スワップ金利とは?」で説明した通り、「買い」は金利を受取り、「売り」は金利を支払います。つまり「買いの金利-売りの金利=プラス」が成り立てばよいのです。
南アフリカランド円を選ぶ理由
ドル円やポンド円などの主流な通貨ペアではなく、南アフリカランド円を選ぶ理由は4つあります。
- 多くのFX業者で取り扱われていること
- 高金利と低金利の組み合わせであること
- 為替の変動が少なくリスクが低いこと
- 1lotの価格が低く少額から始めやすいこと
①と②を満たす通貨ペアはランド円、トルコリラ円です。トルコリラは政策金利が南アフリカよりも高い(トルコリラ8% >ランド円6.50%)のですが、ランド円ほど多くのFX業者で取り扱われていません。
サヤ取りは、「買いの金利-売りの金利」の差を利益とする手法です。そのため、より多くのFX業者から取捨選択できることが望ましく、ランド円がサヤ取りに最適な通貨ペアだと考えます。
FX業者の選び方
利益をあげるには、「買いの金利-売りの金利」の差を大きくせねばなりません。そのため、どのFX業者を選ぶかが最も重要なポイントとなります。
また、長期保有が前提のため、一時的にスワップ金利が高い、低いで選ぶのではなく、「スワップ金利が安定して高いFX業者」と「スワップ金利が安定して低いFX業者」を探す必要があります。
FX業者のスプレッド・スワップ金利・最小取引単位
※全社10万通貨単位に換算したスワップ金利を記載。
※2018年6月28日時点
上記の表を見てください。
買いスワップ金利が高いのは「GMOクリック証券(くりっく365)」、売りスワップ金利が低いのは「DMM FX」となりました。
ニク
10万通貨での運用成績
GMOクリック証券(くりっく365)で買いポジションを10万通貨、DMM FXで売りポジションを10万通貨持った場合の運用成績を表にしました。すべての年で利益が出ていますね。
年 | 買い | 売り | 年間損益 |
2013年 | 10万通貨 | 10万通貨 | +17,902円 |
2014年 | 10万通貨 | 10万通貨 | +14,244円 |
2015年 | 10万通貨 | 10万通貨 | +17,037円 |
2016年 | 10万通貨 | 10万通貨 | +11,030円 |
2017年 | 10万通貨 | 10万通貨 | +11,756円 |
レバレッジ倍率ごとの利回り計算
1ランドを9円として計算。レバレッジの倍率によって、どのように必要証拠金や年利が変わるのか見ていきましょう。各レバレッジ倍率による必要証拠金は「1倍の必要証拠金÷レバレッジ倍率」で求めることが可能です。
買い | 売り | レバレッジ | 必要証拠金 | 年間損益 | 年利 |
10万通貨 | 10万通貨 | 1倍 | 900,000円 | +11,756円 | 1.3% |
10万通貨 | 10万通貨 | 5倍 | 180,000円 | +11,756円 | 3.2% |
10万通貨 | 10万通貨 | 8倍 | 112,500円 | +11,756円 | 5.2% |
10万通貨 | 10万通貨 | 10倍 | 90,000円 | +11,756円 | 6.5% |
10万通貨 | 10万通貨 | 15倍 | 60,000円 | +11,756円 | 9.7% |
10万通貨 | 10万通貨 | 20倍 | 45,000円 | +11,756円 | 13.0% |
10万通貨 | 10万通貨 | 25倍 | 36,000円 | +11,756円 | 16.3% |
※年間損益額は2017年の年間損益を採用。年利の計算式は「年間損益÷(必要証拠金×2)×100」となります。
どのくらいのレバレッジにすべきか?
スワップ金利のサヤ取りは同じ価格で同じ数量を両建てするため、為替変動リスクはありません。
ただし、激しく相場が動いた時に「買い or 売りの片方のポジションだけが気づかないうちにロスカットされていた」という事態は起こりえます。片方のポジションだけがロスカットされ、残ったポジションが利益とは逆方向に動けば大きな損失を被る恐れがあります。
ちなみにニクは分かりやすい取引がしたいので、10万円(×2倍)で10万通貨を取引しています。また、各FX業者の証拠金維持率が250%以上となるように資金移動を行っています。
スワップ金利のサヤ取りで注意すべきこと
- 長期運用すること
- 資金移動をこまめに行うこと
- スワップ金利に異変がないかたまに確認
長期運用すること
両建てを行う際にスプレッドコストがかかります。毎日発生するスプレッド金利の差益でコストを穴埋めするのに暫く時間がかかります。そのため、出来る限り長期で運用する必要があります。
資金移動をこまめに行うこと
例えば、ランド円が8円から9円に値上がりした場合、GMOクリック証券(くりっく365)では取引利益+スワップ金利の差益、DMM FXでは取引損失+スワップ金利差の損失が発生しています。
このFX業者2社間の差を減らし、証拠金維持率をなるべく等しく保つことにより、ロスカットのリスクを減らせます。
スワップ金利に異変がないかたまに確認
スワップ金利のサヤ取りは、FX業者のスワップ金利差を利用した取引手法です。FX業者が提示するスワップ金利に変動が生じていないか、定期的に確認し、もし金利に変動が生じている場合は別のFX業者でポジションを持ち直すことを検討しましょう。
ロスカットについて
スワップ金利のサヤ取りを行う上で、何よりも気にしなくてはならないものが「ロスカット」。ロスカットされないために正確に理解しておく必要があります。
証拠金維持率は下記の計算式にて求めることができ、証拠金維持率が100%を下回るとマージンコール(警告)がなされ、証拠金維持率が50%を下回るとロスカットされます。
証拠金維持率=(純資産÷必要証拠金)×100%
※GMOクリック証券(くりっく365)とDMM FX以外をお使いの場合はロスカット値が異なる恐れがありますので、ご自身でお調べください。
例えば、10万通貨の両建てを10万円で行った場合、いくらでロスカットとなるのでしょうか。下記の表をご覧ください。
1円上昇あるいは下落するとロスカットされます。
現在のレート | 9円 | 8.5円 | 8.3円 | 8.2円 | 8円 |
約定レート | 9円 | 9円 | 9円 | 9円 | 9円 |
取引数量 | 10万通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 |
取引損益 | 0円 | -50,000円 | -70,000円 | -80,000円 | -100,000円 |
入金額 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
純資産 | 100,000円 | 60,000円 | 30,000円 | 20,000円 | 0円 |
必要証拠金 | 36,000円 | 34,000円 | 33,200円 | 32,800円 | 32,000円 |
証拠金維持率 | 277% | 176% | 90% | 60% | 0% |
まとめ
為替レートの変動リスクはなく、6%以上の利回りが狙えるランド円のスワップ金利のサヤ取りをご説明しました。
ロスカットさえコントロール出来れば怖いものはありませんね。ニクの取引状況も後日報告していきます。
FXサヤ取りに関する記事
南アフリカランド円のサヤ取りに有利なFX業者
DMM FX
サヤ取りの際、売りポジションを持つために必要なFX業者。全20通貨ペアで業界最狭水準のスプレッドだから取引コストが安いんです。
GMOクリック証券(くりっく365)
サヤ取りの買いポジション用として利用できる証券会社。くりっく365なので安定して買い保有時のスワップ金利が高いんです。